「HMBとDの組み合わせに関する本研究の最も驚くべきところは、特に運動をしていないグループの筋肉機能に著しい改善が見られたことです。運動ができない、または運動をしたくない高齢者の総人口における割合を考えるとこれは非常に強力な結果となります。」
Age-related muscle loss is inevitable
年間の無作為抽出、二重盲検、プラセボ対照の研究ではトレーニングの有無にかかわらず高齢者の筋肉の健康に対するビタミンD3と組み合わせたHMBの効果を評価しました。
研究員はHMBとビタミンD3は運動をしなくても、高齢者の筋肉機能が改善されたことを発見しました。
HMBはタンパク質の合成を促し筋肉破壊を減少させることで高齢者の筋肉の健康を高めます。ビタミンD3のレベルが高いほど、特に高齢者の筋力と筋肉機能をより向上させる効果があります。その研究ではHMBとビタミンD3の適正な比率が効果を高め、全世代の人々の筋肉機能の改善に役立つことを示しました。
その研究は国立衛生研究所からの助成金によってサポートされThe Journals of Gerontologyに掲載されました。
Study FAQ
HMBはβ-ヒドロキシβ-メチル酪酸の略で、必須アミノ酸であるロイシンの代謝中に体内で自然に生成されます。ロイシンは食物連鎖の一部です – 私たちが日頃食べている大豆、牛肉、アルファルファ、魚に含まれています。
HMBは2つの方法で筋肉タンパク質の増加をサポートしています:
- 激しいトレーニングによるタンパク質分解を減少させます。HMBはユビキチン/プロテアソームタンパク質分解経路を減少させることによりタンパク質の分解を止めます。
- タンパク質の合成を増加させ強度を高めます。いくつかの研究ではHMBがmTOR経路を含む複数のメカニズムを通じてタンパク質の合成を促すことを示しています。
本研究は117名の60歳以上の健康である高齢者をを対象に行いました。彼らはHMBとビタミンD3またはプラセボサプリメントを摂取するようにランダムに割り当てられました。各グループでは、被験者の半数が軽度の筋力トレーニングプログラムに参加させ、残りの半数は運動はしていません。そのエクササイズは週3日で、60分間のトレーナーのいる筋トレセッションで構成されていました。研究者は3か月間隔で身体機能、筋力、体組成を測定しました。
結果は十分なビタミンD3がある場合、HMBの長期的な機能的利点が高齢者の方々に完全に実現されることを示しました:
運動をしていない方々の中で、HMBとDを摂取した参加者はプラセボサプリメントを摂取した参加者よりも身体機能の大幅な改善と強度が著しく増加する傾向があり、1年以上この改善が維持しました。HMBとDの摂取による筋肉の健康における利点を得るために運動は必要ありませんでした。HMBとDの摂取と適切な筋力トレーニングを組み合わせても、運動またはHMBとDの摂取のどちらかいずれよりもそれ以上の利点はありませんでした。「これはHMBとDの摂取が体の弱いまたは年齢と共に筋肉の萎縮がみられる高齢者のような運動ができない、または運動しをたくない人の筋力と身体機能を独自に保護する可能性があることを示しています」と研究責任者のJohn Rathmacherは説明しています。HMBとDの摂取は人々により力をみなぎらせるサポートもしています。身体的な利点に加え、HMBとDの摂取は「高い活発性」という感情を高めました。
研究代表者John Rathmacher博士によると「私たちは年齢と共にタンパク質の摂取や運動をした時のような特定の信号に反応する機能を失い始めるので、単に食物タンパク質を増やすというのは非現実的なことです。その結果、同様の筋肉成長の成果を達成するにはより多くのタンパク質または運動が必要となります。」HMBは独自にタンパク質の合成を促し筋肉破壊を減少させることにより高齢者の筋肉の健康を高めます。さらにビタミンD3のレベルが高いほど、特に高齢者の筋力と筋肉機能をより向上させる効果があります。「この研究により、HMBとビタミンD3はいずれかが単体でできることよりも優れた相乗効果を高齢者にもたらすということが分かりました」とRathmacher氏は述べています。