NIHの研究資金は高齢者に関わる研究をサポートしています

年齢と共に筋肉の萎縮は免れません

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年間の無作為抽出、二重盲検、プラセボ対照の研究ではトレーニングの有無にかかわらず高齢者の筋肉の健康に対するビタミンD3と組み合わせたHMBの効果を評価しました。

研究員はHMBとビタミンD3は運動をしなくても、高齢者の筋肉機能が改善されたことを発見しました。

HMBはタンパク質の合成を促し筋肉破壊を減少させることで高齢者の筋肉の健康を高めます。ビタミンD3のレベルが高いほど、特に高齢者の筋力と筋肉機能をより向上させる効果があります。その研究ではHMBとビタミンD3の適正な比率が効果を高め、全世代の人々の筋肉機能の改善に役立つことを示しました。

その研究は国立衛生研究所からの助成金によってサポートされThe Journals of Gerontologyに掲載されました。

 

 

 

研究要旨

本研究の主な目的はカルシウムβ-ヒドロキシβ-メチル酪酸(HMB)とビタミンD3(D)の摂取は高齢者の筋肉機能と筋力を強化するのかを判断することでした。血液中の25-ヒドロキシビタミンD(25OH-D)レベルが不十分な60歳以上の高齢者を二重盲検対照の12か月間の研究の対象としました。

 筋トレの有無にかかわらず高齢者の筋肉機能に対するカルシウムβ-ヒドロキシβ-メチル酪酸(HMB)とビタミンD3(D)の摂取による長期効果:無作為抽出、二重盲検、対照研究
The Journals of Gerontology

 

NIH Study Infographic

詳細はこちらのインフォグラフィックを確認してください

 

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  • John Rathmacher, Ph.D.
    研究責任者

    「HMBとDの組み合わせに関する本研究の最も驚くべきところは、特に運動をしていないグループの筋肉機能に著しい改善が見られたことです。運動ができない、または運動をしたくない高齢者の総人口における割合を考えるとこれは非常に強力な結果となります。」

  • Jeffrey R. Stout, Ph.D.
    25年間のHMBのオンとオフの研究

    「運動することは結局のところ最も効果のある治療法です。本研究ではHMBは運動ができない、またはしたくない人々にとって最適であると示しています。これにより人々をより活動的にし運動を始めることができるようになるかもしれません。」

  • Lisa Pitchford, Ph.D.
    MTI Biotech所属の研究科学者

    「私たちは年齢と共に日々の活動をすることが難しくなってきます。本研究では椅子から立ち上がり短い距離を歩くことから家の中で食料品を運ぶことまでの日常生活に関連した健康的な高齢者の筋肉機能を評価しました。HMBとDを摂取したグループでは、それらの基本の日常の活動をより容易にこなすことができました。HMBとDの摂取はより活動的で原動力を感じられるという報告も上がっています。HMBとDの摂取は運動に取って代わるものではありませんが、筋肉の健康を保護するだけでなく改善することで特定のライフスタイルのギャップを埋めるのに役立ちます。」

  • Shawn Baier
    TSI 革新的製品部事業展開担当の副代表

    「HMBとビタミンD3の希望的関連性を発見したプロジェクトの最初の研究員の一人として、今回の最新の研究でHMBとビタミンD3の摂取が筋肉機能を改善できるという仮説を立証することは本当に特別なことでした。この組み合わせは運動していない高齢者に効果があり、筋肉機能と生活の質を維持するのに十分な運動ができない人もいるため非常に重要な結果となります。」

  • Naji M. Abumrad, MD
    バンダービルト大学

    「本研究で高齢者グループの人々に効果が見られました。彼ら自身が健康的であると思っていても、85%近くの60歳以上の高齢者は定期的に運動をしていません。筋肉の健康は年齢と共に極めて重要です。筋肉量のバランスを崩して転倒するわけにはいきません。なのでHMBとビタミンD3を摂取すると運動とほぼ同じ筋肉機能が得られることを示すデータを見ることが励みになります。本研究ではHMBを摂取している人々がより力がみなぎるように感じていたと証明しました。この結果は高齢者が運動しない理由の一つが疲労の恐れであるため重要なことです。私はHMBを毎日摂取し一週間で平均70マイル自転車に乗っています。」

研究に関するよくある質問

HMBとは?

HMBはβ-ヒドロキシβ-メチル酪酸の略で、必須アミノ酸であるロイシンの代謝中に体内で自然に生成されます。ロイシンは食物連鎖の一部です – 私たちが日頃食べている大豆、牛肉、アルファルファ、魚に含まれています。

HMBの働きとは?

HMBは2つの方法で筋肉タンパク質の増加をサポートしています:

  1. 激しいトレーニングによるタンパク質分解を減少させます。HMBはユビキチン/プロテアソームタンパク質分解経路を減少させることによりタンパク質の分解を止めます。
  2. タンパク質の合成を増加させ強度を高めます。いくつかの研究ではHMBがmTOR経路を含む複数のメカニズムを通じてタンパク質の合成を促すことを示しています。
その研究には何名の参加者がいますか?何を計測しましたか?

本研究は117名の60歳以上の健康である高齢者をを対象に行いました。彼らはHMBとビタミンD3またはプラセボサプリメントを摂取するようにランダムに割り当てられました。各グループでは、被験者の半数が軽度の筋力トレーニングプログラムに参加させ、残りの半数は運動はしていません。そのエクササイズは週3日で、60分間のトレーナーのいる筋トレセッションで構成されていました。研究者は3か月間隔で身体機能、筋力、体組成を測定しました。

結果はどうでしたか?

結果は十分なビタミンD3がある場合、HMBの長期的な機能的利点が高齢者の方々に完全に実現されることを示しました:

運動をしていない方々の中で、HMBとDを摂取した参加者はプラセボサプリメントを摂取した参加者よりも身体機能の大幅な改善と強度が著しく増加する傾向があり、1年以上この改善が維持しました。HMBとDの摂取による筋肉の健康における利点を得るために運動は必要ありませんでした。HMBとDの摂取と適切な筋力トレーニングを組み合わせても、運動またはHMBとDの摂取のどちらかいずれよりもそれ以上の利点はありませんでした。「これはHMBとDの摂取が体の弱いまたは年齢と共に筋肉の萎縮がみられる高齢者のような運動ができない、または運動しをたくない人の筋力と身体機能を独自に保護する可能性があることを示しています」と研究責任者のJohn Rathmacherは説明しています。HMBとDの摂取は人々により力をみなぎらせるサポートもしています。身体的な利点に加え、HMBとDの摂取は「高い活発性」という感情を高めました。

筋肉量を維持するのに必要な追加のタンパク質を消費しますか?

研究代表者John Rathmacher博士によると「私たちは年齢と共にタンパク質の摂取や運動をした時のような特定の信号に反応する機能を失い始めるので、単に食物タンパク質を増やすというのは非現実的なことです。その結果、同様の筋肉成長の成果を達成するにはより多くのタンパク質または運動が必要となります。」HMBは独自にタンパク質の合成を促し筋肉破壊を減少させることにより高齢者の筋肉の健康を高めます。さらにビタミンD3のレベルが高いほど、特に高齢者の筋力と筋肉機能をより向上させる効果があります。「この研究により、HMBとビタミンD3はいずれかが単体でできることよりも優れた相乗効果を高齢者にもたらすということが分かりました」とRathmacher氏は述べています。